延王×陽子／明美様

　　　『休息　続編』

　陽子が延王の臥室前で女御に渡された粥を持って房室に入ると、延王は、半身を起こしていた。
「延王、食事。ちゃんと食べてくださいね？」
　陽子が粥を傍らの小台に置き、延王の傍に腰掛けながら言うと、延王はつまらなそうに言う。
「食べさせてくれないのか？」
　……我が儘オヤジッ！
　と、陽子は心の中で罵りながら、溜め息を吐き、粥を取り上げ、匙にすくい、延王の口元に持っていく。
　延王は、食欲がないと言いながらも、粥を平らげていく。本当に食欲がないのかと疑う勢いだ。
　延王が粥を食べ終えると、陽子は、薬湯と水とを飲ませる。

　……先程と同じように。

「陽子。風邪の時は汗をかくと治りが良いって聞かないか？」
　そう言いながら、陽子の身体を抱き寄せ、着物の中へと手を忍ばせる。
　陽子はその手を掴み出しながら、延王を睨みつけた。
「聞きません。風邪の時は、薬と栄養のある食事を充分に取って、安静にしているのが一番なんですっ！」
　延王は掴み出された手をもう一度陽子の身体へと伸ばす。
「俺は風邪を引いたら、汗が出るほど熱くなる方がいいって聞いたんだかなぁ」
「私が風邪を引いたらどうしてくれんですっ！？」
「その時は、俺がつきっきりで看病してやるさ」
　陽子の髪を解き、耳朶に熱い息を吹きかけ言う。

「……延王に看病されたら、治る風邪も治らないと……」

　陽子の呟きは、延王の口の中へと消えていった……。

　了

2001.09.22

……明美さんのコメント……

あれだけで、延王は絶対すませないと思いますよっ！
下半身暴走男がさー、キスだけで耐えられるわけがないッ。

えへへｖ
いいのかしら（笑）　こんなに幸せでｖ　キリリクを差し上げたら返礼いただきました！　

本当は自分だけで楽しむつもりだったんですけど、自慢したい魂がうずうずと……（笑）

ラストのあたり。
会話とは別に、エロオヤジの魔の手と戦う、静かな攻防戦が見え隠れしていて笑っちゃいました（笑）
おまけに、「やんｖ　陽子ったら耳が弱いのかしら？」　みたいな（笑）

ふふふ～ｖｖ

明美さんｖｖ
本当にありがとうございました～！！