浩瀚×陽子／Ｈ.ｖ.Ｈ.様

　　　『静夜』

　・・・身体がだるい。
　緩やかな風が吹いて来るのを感じ、陽子は曖昧な意識の中で辛うじて自分が野外にいることを認識する。
　眠りそうになるのを食い止めるために、パチパチと目をしばたかせる。
「お寝（やす）みなさい」
　甘くて深い、男の声が耳元で聞こえた。
「私がこうして温めていますから」
　男の腕も胸も、先ほどの名残りがまだ熱い。
「いや。勿体ないもん」
　夜が明ければ、この腕から離れねばならない。一分でも一秒でも、この熱さが恋しい。
「では」
　男の掠れた声が耳に吹き込まれる。
「もう一度、よろしいか」
　陽子はトロンとした目をわずかに上げて男を見る。
　突然の事件によって知らず、目覚めてしまった何かが身体の中で花開く。
　その力が、微笑みに変わる。この上なく艶麗な、笑みに。
　そしてしっとり濡れた唇が、言葉を紡ぐ。

「足らぬか」

　それは問いではなく、誘惑。

　・・・・・是（はい）。

　男の答えは、声にならずに口づけに変わった。

　了

2002.08.19

……Ｈ.ｖ.Ｈ.様のコメント……

幸せのあまり手がすべって書いたものです。一応続き（笑）
彼らも丈田さんと同意見だった（足らん・・・笑）ということで・・・

ふふふ……。

し・あ・わ・せｖ

はーさまが≪静≫の続きを書いてくれました！！

私が後書きに「二人にもっとエロをさせてあげたかった」と書いてあるので、その続きを書いてくれましたｖｖ

きゃあきゃあｖ

最後の陽子のお誘いが～ｖｖ

は！　もしや……