スネイプ×ハーマイオニーで新婚さんよっといで／狩野様
『名前』
「ねっ……セッッセッセッセブルス？」
「何かね？」
「まだ貴方の名前を言い慣れないんだけど……どうしましょう」
しょぼくれた顔のハーマイオニーの顔を見て、スネイプは心の中でニヤリと笑った。
「我が輩としては、いまだに妻に名を呼んでもらえんとは寂しい限りだな」
と、スネイプは言い、ニタリと生徒に向けるような嫌な微笑みを向ける。その顔には慣れているハーマイオニーはびくともせずに反論する。
「で…でもさ、７年も生徒でいて何年かブランクがあるでしょ、その間もずっと『先生』って呼んでいたから無理なのよ。だから、今後も『スネイプ先生』じゃだめ？」
「却下」
「おねがい！」
「否」
「もう〜！ なんでこんな人と結婚しちゃったのかなもう！」
「では、別れるかね？」
「それは……もっと嫌」
「身勝手な奥さまなことで…」
口では何だかんだ言っていも、久しぶりに聞いた『スネイプ先生』という言葉にしばし幸せに浸っている、スネイプ先生なのでした。
了
2002/11/21